DROP2 (4)

あるコードから別のコードに移るときにcommon toneがあるかどうか、ある場合はどの音なのかをすぐに把握出来るようになることは、ソロを弾く際にもとても重要です。モチーフを展開させたり細かいコードチェンジをcommon toneのロングトーンでシンプルにフレイジングしたり。

drop2_comon-1

 

もちろんtension noteを使ってvoice leadingのトップノートを更にスムースに響かせることも出来ますが、まずはコードトーンのみでvoice leadingの土台を確実に固めることが重要だと思います。

 

2~5弦のセットだけでなく、1~4弦のセット、3~6弦のセットも同様に練習します。特に1~4弦のセットは音域・音色的にメロディーをハーモナイズするときやchord soloにも良く使われるセットです。

drop2_position

 

さらに時間の許す限り下記のコードも試してみて下さい。

maj7(#5)  1,3,#5,7
maj7(b5)  1,3,b5,7
maj6  1,3,5,6

7(#5)  1,3,#5,b7
7(b5)  1,3,b5,b7
7(sus4)  1,4,5,b7

min7(#5)  1,b3,#5,b7
min6  1,b3,5,6
min(maj7)  1,b3,5,7

dim7  1,b3,b5,bb7(6)
dim(maj7)  1,b3,b5,7

 

DROP2 (3)

前述の要領でAutumn Leavesの出だしをvoice leadingしてみます。

autumn_drop2_1

または、

autumn_drop2_2

tension noteを使わないchord toneのみのvoice leadingで十分に美しいサウンドが得られることが分かると思います。

 

ちなみにAutumn LeavesやAll The Things You AreなどDiatonicな4度進行が中心となった曲の場合、common toneを同じ声部にキープしていくと上記の例のように音域がどんどん下降して行きます。

音域を変えたい時やサウンドの流れに変化を持たせたいときは、あえてcommon toneをキープせずにtop noteやbottom noteに動きを持たせて音域を上げてみます。

drop2_opt

 

common toneをキープ、top noteやbottom noteにメロディックな動き、の組み合わせ。

drop2_opt2

 

(つづく)

 

DROP2 (2)

さてvoice leadingの基本(あくまでも)ですが、

(1)common tone(共通音)が同じ声部にある場合は出来るだけキープして、
(2)キープできない声部は半音または全音の動きで次のchordのchord toneにつなぐ

となります。 *(—) = common tone

drop2_common

 

実際の曲の中で頻繁に登場するⅡ – Ⅴ – Ⅰ、Ⅱ – Ⅴ – Ⅰ -Ⅵなどのcadenceを用いて、common toneに注意しながらvoice leadingを練習します。各Inversionを「使える」ように習得するためには、実際に曲の中で出てくるコード進行の流れの中で覚えていくことが重要です。

 

key=BbのⅡ – Ⅴ – Ⅰの場合、

(1) Ⅱ-7であるCmin7のRoot Inversionから次のF7に移るときに、同じ声部にcommon toneのあるInversion(この場合bottomとtopが共通のF7 2nd Inv.)に移る。F7からBbmaj7も同様に。

(2) 以降、Cmin7の1st  Inv.、2nd  Inv.、3rd  Inv.それぞれからスタートして同じ要領でvoice leadingする。

drop2_251

 

例えばⅡ – Ⅴ – Ⅰ – Ⅴ/Ⅱ の進行をこの要領でvoice leadingしていくと、すべての転回形が現れ、滑らかに進行していくことが分かります。これがcommon toneをキープしながらそれ以外の声部は半音または全音移動する、というvoice leadingの基本形になります。

drop2_1625

 

(つづく)